本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

道は突然閉ざされる

10/11

気にかけていた仕事が終わる。良かった。出来は良くなかったけど終わったから良いです。

 

10/12

高校時代の友人らと集まる。当たり障りない話だけしている。それでいいと思う。

友人の子どもが「またね」と言ってくれた。

 

10/14

運動がてら八栗寺へ出かけてみる。すぐ登れるので……。

 

10/17

突然(自分にとって)最悪な出来事がやってきてそこから使い物にならなくなる。久しぶりに公的な場で涙を流して、泣いているのが見つかると気まずいからどこかに隠れていたいのだけど隠れるところがないし匿ってくれと頼める人もいない。こういう孤独を感じるのも久しぶり……と思いつつ泣いていたら、とても見つかりたくはなかった人に見られてしまった。

にっちもさっちも行かなくなって別の方に相談したら、まだ始まって間もないことだから上手くいかないことがあるのは仕方ない。プラスになるように変化させていこう、とアドバイスを(おやつも)もらい、とりあえず職場を出た。

こんな日に限ってまっすぐ帰ることができず、夜に習い事がある……しかも約束がありどうしても行かなくてはいけない日だった。何もなかったみたいにやり過ごしていつもより早めに帰った。習い事をしているあいだは気が紛れていても、帰りの車でまた悲しくなって涙が出た。

いつも、自分の本業とは関係のないことで悲しくなってしまうなと思う。関係ないけど良かれと思ってしていたことだから、余計に悲しい。

 

10/18

仕事が嫌すぎて、かえっていつもより早く職場に着いてしまった。なんとなく私の心の不調に感づいた人たちが声をかけてくれる。ありがたいけど悲しい。

何も知らない人たちもいつも通りに声をかけてくれる。それも悲しい。

人と関わることが怖くなってしまっているみたい。

ふたり、職場の仲間に昨日あったことを聞いてもらう。ひとりは体調が良くなくて、こんな不調なのに親身になってくれる人もいるんだな……と励まされた。(迷惑かけてごめんなさいの気持ち)

 

10/19

朝は習い事、昼から出張。外での仕事なので気が楽。

夜、「さよならプロポーズ」という番組を見る。メンヘラの求めている回答が手に取るように分かってしまって怖い。

 

10/20

プライベートで気になっていた案件が一つ終わって安心する。

昼は、イタリアンを食べに行く。「さよならプロポーズ」でギリシャを観光する様子が映されていて、イカ墨パスタが美味しそうだったのでそれを食べたくなったのだ。

帰りに散歩しながら中央公園へ。公園はいつも怖い。人がいるのも怖いし、人がいない所も怖い。公園そのものが怖い。でも過ごしやすい気候で散歩にはちょうど良かった。

夕方になるにつれ、また憂鬱になってきた。仕事に行きたくないけど休んでしまったらもう本当に無理になる気がする。

とりあえずお風呂に入る。

 

朝日新聞出版『ポチャッコの『道は開ける』不安から自由になる行動法』

 

めちゃくちゃ落ち込んでいるときに開いた。そうだね……と思わされた。

誰かを責める方向に行きたくない。

 

 

 

十四のわたしが読んでいたもの/天国に近い公園

天国に近い公園(勝手に言ってる)大串半島です。日曜に行きました。すごく良かったな〜テアトロンも天国感つよかった。

バッタがたくさんいて、夫が「天国にはバッタがたくさんいるんだな」と呟いていた。

 

中学生のころ何を読んでいたか、ということを考える機会があり、真っ先に思い浮かんだのは高村光太郎の『智恵子抄』だったりする。なぜ覚えているかというと、私は中学生のとき図書館で職場体験をして、そのとき「ふだん何読んでるの?」という質問に『智恵子抄』を答えたのだった。なんで智恵子抄を読んでいたのかは思い出せない。でも、その職場体験のエピソードとともに記憶に残っている。智恵子が壊れていくのを自宅の畳の間でひっそり読み終えたことも覚えている。あのときのわたし14歳。

この前、大原美術館高村光太郎の『腕』という作品を観た。力強いブロンズ彫刻だった。……なんだか、智恵子抄を書いた人がこれを作って、それが目の前にあるのかと思うと感動した。

そして昨日、ネットの海をふらふらしていて、高村光太郎『触覚の世界』を青空文庫で読んだ。

 

詩でいえば、例えばヴェルレエヌの嗟嘆はつぶれない。ホイットマンの非詩と称せられる詩もつぶれない。そんなもののあっても無くてもいい時代が来てもつぶれない。通用しなくても生きている。性格や気質や道徳や思想や才能のあたりに根を置いている作品はあぶない。どうに もこうにもならない根源に立つもの、それだけが手応を持つ。

高村光太郎「触覚の世界」より引用/青空文庫

え、めっちゃ良くない?

ほんとに君をつかまへてからはじめて君を君だと思ふ

(同上より)

これもいい。結局二十年たったわたしも同じ人の言葉を読んでいるのだった。

 

ちなみに他には、乙一とか江國香織も好きだった。江國香織は『なつのひかり』が当時すごく好きだった。夏休みのワークに出てきたから藤沢周平の『蝉しぐれ』も読んでた。

漫画は種村有菜満月をさがして』とか慎ようこ『愛してるぜベイベ★★』がたまらなく好きだった。中学生のころはりぼんっ子でした。

 

ビートルジュースからインスパイアされてると作者のコメントで見た。この作品における死神と天国の設定がすごく好きだなあ。いまでも。

 

なんかおしゃれだし、言いたいモヤモヤをすべて言語化してくれるのでたくさん泣いた作品でもあった。慎ちゃんの人柄がまたいいんだよ。

 

以下日記。

 

10月5日

最近Nintendo Switchで『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』をしている。午前はムジュラ、午後からは習い事。夕方からは後輩とご飯。後輩はいい人なので幸せに過ごしていてほしい。

帰りになにとなしにドラッグストアにより、新しいコスメをひとつ買った。気持ちを変えたかったのかな。

 

10月6日

ある理由から気が乗らないのだが、午後になってどこかに出かけたくて、夫と大串半島へドライブした。途中寄ったカフェで、「ここ一緒に来て、窓際の席に座ったよね」と言われたがひとつも思い出せない。……?

大串半島、なぜか定期的に行きたくなる。

 

10月7日

早く帰りたいのにいろいろハプニングがあり、帰宅が遅くなる。

大学の先生が連絡をくれた。お久しぶりで嬉しかった。最近、あとから考えても言っておいたほうがいいだろう、みたいなことは、言える機会があるうちに言っておくキャンペーンをしている。ありがとうとか。

 

らんま1/2』を観た。なんだろう……らんまで言語を習ったくらい幼い頃に楽しんでいた作品なので、楽しいというより感慨深い。OPは見れば見るほどだんだん好きになってきた。

 

 

 

 

悔いる

どうして後悔してからでないと思い知れないんだろう? と思ってばかりで生きています。

 

10月2日

この日、これをこうしたいと思っていたことがあり、でも直前になって心が淀んで実行できなかった。壁にもたれてしばし後悔した。

 

10月3日

習い事で、とあることについて決断をくださなければならなくて、どうすればいいのかわからなかった。たぶん私はそれをしたくて、周りも応援するよと言ってくれて、でも、しないほうが自分の心は苦しまず平和に過ごせることも知っている。

結局時間になっても答えは出なかった。

いろいろな声があって結局NOの答えを出した。先生は落胆したと思う。私はほっとしたけど、どこかで後悔もした。自分は本当はYESと言いたくて、でもできなかった。あとから考えると(人生的には)間違ってない決断だと思うんだけど、でもずっとそれをしなかった人生になるんだなとも思った。でもYESだったら忙しくなるし、でもでもの嵐。

 

ちなみに昨日後悔したことについては、今日、行動した。小雨の中で、なんとなく今ならまだ取り返しがつくような気がして。

何が正解だったかは未来でしかわからない。

 

決断することにも慣れてきたくらいの年齢なのに、まだ全然簡単に決められないでいる。どちらが後悔する道なのかはある程度わかるけど、後悔しない道を自分が最後まで行けるのかわからない。

信じる信じないとか、やるしかないとかじゃない。自分はそれで大丈夫なのか、っていうことを一番に思う。私の弱虫。

 

「人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな」

湊かなえ『人間標本』より)

読む勇気が出ず、読んだ人から話を教えてもらいながら一緒に読んだ。

でもこれ……普通に読んでいたらめちゃくちゃ面白かったんじゃないかと思う。

残酷さだけ乗り越えられたらすごい傑作なんじゃないのかな。湊かなえの脳内どうなってるんだろう。

歩いていたら横から突き飛ばされて逆さまになるような暗闇。

 

 

 

 

潮時(自然とそうなった)

最近何してた?って何もしてないんだけど、どう言えばいいか分からないのでXに書いたことをここにも転記します。不定愁訴

 

・―・―・

最近どこにも出かける気になれない。出かけてもすぐ帰りたくなる。三連休もほぼ家で過ごした。そして眠れない。仕事行きたくない…。家族が優しいことだけが救い。

日記を書く気にもなれない。残しておきたい瞬間的な希望より、連続する現実の濃さが勝ってる。うまく言えないけど説明するならそう。残しておくほどの日常でないとも言えるし、残すという行為に価値を見いだせなくなっているとも言える。

社会生活ってたまたま歯車が噛み合っているから成り立っているだけで、少しでも「あ、違うかも」ってなった瞬間普通のことじゃなくなっちゃうのかもなって思う。ふとした瞬間にいつもの場所へ「行きたくない」って思う。

 

(9月24日)

 

・―・―・

 

秋なのでメランコリーみたいです。やる気が起きなくて、日記も書く気になれなくて……。

 

10月1日

昨日まで、なんとなく気分が乗らなくて、日常が何もできないでいた。今の自分が持て余しているのは心なのだと思う。

誰にも会いたくないし、どこにも行きたくない……ただ帰りたい。どこにいても。家に守られたい。

何がと言われたら何とも示せないけど、いろいろ潮時な気もしていて……いろいろな試みとか、職業とか。

 

と、いう感じだった。

しかし雨が降ったら涼しくなり、十月が来たことで少し気持ちが転換した。

月が変わればなんとなく気分も変わる、のは自分だけではないのかもしれなくて、いままで話さなかった人と長く話したり、少し違う話をしたり、見解を確かめられたり。そんなふうに普段とちょっと違う一日で月始まりを迎えられたのは良かったと思う。

昔と比べて情熱が薄まったというか、他人に対する想いとか期待を熱く持たなくなったという話を職場の人たちとしていた。

先輩もそう(薄まった)らしくて、でもかつてはとても熱い想いをもって日々を過ごしていたという。

「なんで薄まったんですか?」と年下の子が聞くと

「自然とそうなった」と答えていた。

自然とそうなった。っていい答えなのかもしれないな。

私の憂鬱も無気力も、きっかけはあるのかもしれないけど、自然とそうなったこと、なのかもしれない。とすれば自然と、また違うように変わっていくこともあるかも。

 

また今日から書いていこうかな。十月はだいぶ忙しくなりそうです。

 

最近の『光る君へ』、とても好き。

「私も間もなく帝に瑕を探されるのであろうか」

「瑕とは、大切な宝なのでございますよ。」

「え?」

「瑕こそ、その人をその人たらしめるものにございますれば。」

 

(『光る君へ』第36話より)

 

 

これは、夕方に食べた無花果のパフェ。

最近、「いつかまた」は無いような気持ちで行動することが多い。(気がします)

 

 

遭う・逢う

9月8日

職場の先輩と待ちあわせて、「anco」で昼食。大人様ランチ美味しかった。

その後、高松市美術館で開催されていた谷川俊太郎の展示を観に行く。

谷川俊太郎、デビュー作が『二十億光年の孤独』って凄いな……

統一性が無いようであるような気がして、最終的には宇宙を思えば、はてしない淋しさを感じる、というような雰囲気を感じた。たくさん絵本を読んだ。絵本は言葉が少ないけれど、そのぶん心に入って来やすい。

言葉が記された詩のキーホルダーをいくつか買った。いつかのために。

 

その後、喉が渇いたねということで「半空」へ。誰かと遊んでいて「半空行こうよ」となるとなんとなく嬉しい。お昼のカフェインが抜けきっていなくて、ゆず茶を飲んだ。

先輩が目の前にあった本の作家を教えてくれる。名前を忘れてしまったけど……。人に物を教わるのは楽しい。

 

先輩と分かれて、なんとこの日はもう一件待ち合わせがある。夕飯をひとつ年上の別の先輩と食べることになっていた。

待ち合わせの時間まで余裕があり、ルヌガンガへ寄る。レジでは必ずなにかの会話が交わされていて、それが私には興味深い。個人店でなければ、なかなか無いような文化だと思う。個人店であるということは、交流を提供するということなのかもしれない。

BEAMSで夫へおみやげ(ハンカチ)を買ってと、まだ三十分ほど時間がある。

ふらふら歩いているとノイズ喫茶跡地の向かい側に絵が並べられた空間があった。

明かりがついていて、なにかの展示をしているらしい。気になって中に入ってみる。

カウンターにいたお兄さんが、ここは「CENTER/SANUKI(センターオブサヌキ)」という名前であること、SABIというカフェの人がやっている場所であること、そしていろいろな展示を時々していることなどを説明してくれた。

ワンドリンク制ということで、缶ビールをテイクアウトする。

白根ゆたんぽさんという方の絵が飾られてあった。どれも可愛かった。あとから知ったがこの日が会期の最終日だったそうだ。

たまたま通りがかってこういうところに出遭えたのは嬉しかった。

シールを買った。

私のお気に入りは「続いていくのなら」。

夜は火鍋を食べた。先輩は優しかった。

 

9/1〜7

忙しい七日間だった。毎年この時期くらいからどんどん忙しくなっていく。

年々と体力がなくなっていく。力の抜きどころが大切なのはわかるけど、全力で仕事をしたい気持ちもあってもどかしい。

トラブルで心が砕けた瞬間もあったが、次に活かそう。あまり簡単に泣いてはいけない。って年下の子が言ってました。

通路で人に遭遇して、振り向いて、気づいて近づいてくる。当たり前のように思うけどこうして誰かが自分を認識してくれるって嬉しい。(久しぶりに人々と仕事した気がする。)

 

9月9日

一週間の疲れが出て、使い物にならなくて一日中寝ていた。秋からのことをいろいろ考えるとブルーになる。ネイビー。

 

谷川俊太郎『こっぷ』

美術館の展示で印象的だった本。

無機質なものが好きなんだと思う。(私が)