本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

THE BODY

テーブルを囲んで煙草を吸う学生たちに、すごく怒る夢を見た。そして職場に行くと、先輩がやって来る。
「バディ」
そういう先輩の手には、『Stephen King/THE BODYと書かれたペーパーバック。ボディではなくバディ、と先輩は発音していた。
「バディってなんですか?」
「“死体”。スタンド・バイ・ミー

The Body

The Body

  • 作者:King, Stephen
  • 発売日: 2018/06/05
  • メディア: ペーパーバック

先輩が映画『スタンド・バイ・ミー』を観るのに、一緒にまぜてもらう。外では蝉が鳴いているが、映画の中なのか現実なのかときどきわからない。
もう15年くらい昔だけど、高校受験の前夜に観た。そのときは、けっこうキラキラしてなくて、むしろ辛い話なんだなと思った記憶がある。
冒頭、男の子たちが卓を囲んで煙草を吸っている。
今朝これと同じシチュエーションを夢で見たぞ、と思う。

真夏の死体捜し。
アメリカでは、"BODY"はバディに近い発音になるらしい。そしてスタンド・バイ・ミーは映画の題で、原題は『THE BODY』。知らなかった。
15年ぶりに観た感想は、とにかくクリス(リヴァー・フェニックス)が優しい。そしてただ歩いているだけなのに、真剣に観てしまう。去年『IT』を観たことが懐かしくなる。
私がああ…と思った台詞はこれ。

〈I just wish... that I could go some place... where nobody knows me. 〉

これも好き。

〈kids lose everything unless there's someone there to look out for them.〉

先輩から原作との違いを教えてもらうが、せつなかった。

夕方は、私がいまの仕事に就くきっかけになった人のところを訪ねる。本当のことを言うつもりだったけどうまく言えなくて、仕事頑張りますとしか口から出てこなかった。
その人にあこがれていまの仕事をしているようなものなのだが、その人の仕事場はやっぱりすごく楽しそうだった。(構成が)
ゆっくり見ていってと言われるが、見ていると嫉妬してしまう自分が嫌だ。
「いきなり何もかもは変えられないよ」と言われる。今年一年は我慢の年だとわかっているはずなのだが、よく忘れてしまう。
仕事で我慢する代わりに、他のことができるようになる、たとえば文章を書くとか。
でもいま書けない。言葉を完成させられない。
完成させるためには、作り手の気持ちがどこかで断ち切られないといけないのに、書いても私の気持ちが終わらない。