本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

落下するpicture

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〈いつも何かが音をたてて動いている──そういう日常生活のなかで、人はときどきぼんやりと放心状態で佇みたくなる。/目の前をひっきりなしにものが動き、そのものの動きにつれて、自分もまた右往左往しなければならない暮らしに疲れ果てる。〉

大庭みな子『鏡の中の顔』より引用

鏡の中の顔

鏡の中の顔


朝、駐車場の近くで鳥が死んでいた。
建物の硝子に激突してしまったらしい。鳥に詳しい人がいるので助けを呼ぶ。
亡骸は埋められず、その人に持ち去られて行った。

最近、仕事で古い本を手にする機会がたくさんある。こんな古いのいらないよ、と思うけど、中を開くと上記のような文章に出逢い、そのまま読みふけってしまったりする。本はずっと生きていて、捨てられるそのとき初めて死骸になるのかもしれない。
あるいは、いつもは死んでいて私たちの手に取られたそのときだけ甦るのかも。

私は先週ずっと立ち止まっていた。


(先週)

土曜日
電話がかかってくる。感情がなくなる。

日曜日
午前は練習。久しぶりに会う先輩と、ご飯を食べる。そのあと、お買い物するというのでご一緒させてもらう。ニコアンドで、ペリカンのコースター見つける。先輩が服を見立ててくれる。
一緒にいたのは短時間だったけどなんかすごく嬉しかった。私のからだのなかで、ばらばらになったものがまた組み立てられていくみたいな心地になる。癒された。


火曜日
友達に、土曜にあったことを聞いてもらっていて、日曜は先輩と一緒に居た時間がすごく楽しくて嬉しかったの、と話したとき急に泣き出してしまう。
そういうときあるよ、って言ってくれる。


(今週)

土曜日
また電話。ふたたび感情がなくなる。
夜は夜で、なんだか変な空気にしてしまって、感情がこっぱみじんになる。

日曜日
高校のころ好きだった女の子と会う。
「一緒に川に入ってほしい」って言ってみると、
「いいよ。一緒に入ってくれるの?」って聞き返されて、この子のこういうところが好きだったんだろうなって思い出す。
当時は親友というつもりで一緒にいたけど、今は、まるで過去の恋人だったかのような距離感になっている。それを伝えるとその子も同じように思っていたらしい。


月曜日
嫌だなという思いや、もやが消えなくて、その思いを伝える。声で伝えられてよかった。
帰るときすさまじい夕焼けが出ている。火村先生みたいに、めろめろになってしまう。

夜、歯医者にいくと
「いっぺん死んでみようね」と言われて急に親知らずを抜かれる。抜歯後に気を付けることをたずねると、「酒を飲まないこと、だまされないこと」と言われる。先生には何が見えているの?

この日は、会話で伝えることの難しさを感じた。でも、親知らずを抜いたショックでたいがいのことが飛ぶ。

夜は本屋さんで、武田百合子『ことばの食卓』を買う。


火曜日
職場の片付けをする。
帰りがけに、仕事でお世話になっている人から電話がある。なんと退職するのだと言う。
最後に挨拶に行きますと言ってくれて、それがあした。


写真はプリン🍮
前からもう一度行きたかったお店に行った。
今は、美味しいものを食べるとか好きなお店に行くとか好きな人と会うとかそういうことをしていたい。