本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

コーヒーバナナシェイクと死にかけの本屋さん

意図せず悲しみがやってきて、あっと思ったときにはそれが口を開けていて、それでも噛みつかれたまま平然としたふりをしている。
でも、意図せず良いこともやってくると思う。
みんなみたいに私にも、そのうちいいことあるようにと願いながら日々を越えていくことを決めた。


木曜日
半空のコーヒーバナナシェイクおいしかった。死にたくなったときどうするかみたいな話をしたとき、全財産持っていくからそれで遊ぼうぜ!って話をひとりがしてくれて、いいこと言うなって思った。
向かいの席にびっくりする相手が座っていた。お互いに大人になったな……という感じがした。
ラーメンを食べて、寒いので上着をみんなで交換して歩いた。

金曜日
仕事を休憩して外に出てみると、先輩が偶然歩いてくる。目的が同じだったので車に乗せてもらう。
10月大変でしたと報告すると、またオムライス食べながら話そーって、クッキーくれる。
職場に戻ると、若い女の子がマドレーヌくれる。ハロウィンだから、らしい。ラムネをお返しすると、まわりにいた人もチョコレートなどくれる。

本屋さんと話していて、街にある死にかけの本屋さんたちのはなしをする。時が止まってしまったみたいな、死にかけの本屋さんには、普通では手に入らない本がたくさん眠っていて面白いってその人は言っていた。宮脇書店の本店シリーズ(?)では本店(丸亀町)が一番好きと私が言うと、「あの通路まだクッキーの香りしますかね?」ってその人が言う。近くにパン屋があったから、らしい。本屋さんについて、そういう建物の記憶も一緒に残るの好きだなって思う。

一流本屋さんで働いていた人が、街のしなびた本屋さんでいま、18時まで働いていると聞く。斜陽のさす、死にかけの本屋さんで、エプロンをつけて働く自分を想像する。
それはそれでいいかもしれない。帰りに花屋で花を買ったりカレーを食べて帰ったり。
そういう未来をどこかに置いておくことで生きのびていけるかもしれない。


土曜日
9時から17時まで練習。フルタイムだ!なぜここまでしてるんだろう……
朝は少し散歩する。一緒に散歩してた学生の子といろいろ話せて良かった。高3かと思ってましたと言われて持ってたチョコレート全部あげようかと思った。(実はその子と干支が同じ)

明日は大切な日、うまくいくといい。うまくいったら焼き肉する。


〈大きな図書室のある、修道院のような家を建てる。そう決めて、育った街に近い、海辺の土地を選んだ〉


NHK趣味どきっ 2020 10-11月 本の道しるべ こんな一冊に出会いたい』

本が好きな人をとりあげている。引用したご夫婦の「図書室」もよかった。壁が青っぽいのがなお良い。
穂村弘さんが、佐々木倫子の「食卓の魔術師」シリーズと『ペパミント・スパイ』を好きな本に取り上げていて嬉しい。佐々木さんの漫画はいつまでも読んでいたい本だと思う。