本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

オレンジじゃない、青。

1日
メンヘラなので元旦の夜(22時とか)にひとりで海辺を歩く。

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意外と誰もいない。
寒さ、波音、犯罪の気配など、色々な意味で死を感じて怯える。死を怖がるのは健全かも。
ひとつ思いついたことがあって、今度それを文章にしてみたい。そう思ったところで帰る。
ハンマーで人の頭を叩く夢を見た。

2日
とてもここには書けない夢を見る。こんな初夢で良いはずない。でも書けない。
年末に髪を切りに行ったら、なぜかあんもちを頂いた(うれしかった)ので、それを使ってお雑煮を作る。
何もしたくなくて、足に根っこが生えてしまう。部屋の片付けをしながらドキュメンタリー映画を観る。


フレデリック・チェン監督『ディオールと私』

ディオールと私 (通常版) [DVD]

ディオールと私 (通常版) [DVD]

  • 発売日: 2015/12/02
  • メディア: DVD Audio

「アートを見るとリラックスして霊感も得られる」
(ラフ・シモンズの言葉)

老舗ブランド「クリスチャン・ディオール」のデザイナーに就任したラフ・シモンズ。8週間後には就任後、初のコレクションが控えていた。
これまで既存服のメンズファッションを手掛けてきたラフ。しかしディオールはフェミニンかつオートクチュールというまったく真逆の世界。
デザイナーの挑戦と、ディオールの心臓であるオートクチュールのアトリエ、そのアトリエで服を作る「魔法の手」を持つスタッフたち、モデル、様々な視点から、コレクションまでの日々を追うドキュメンタリー映画

へーとか思いながら見ていたらおもいがけず終盤で泣いてしまう私だった……。ラフが、本番直前になって怖くて震えながら泣く姿がリアルだった。でもその先に本当の泣きポイントはあったのだった。
服はとにかくすばらしく綺麗。(語彙力なさすぎ)
オートクチュールのアトリエを眺めつつ『パラダイス・キス』のジョージを思い出す私だった……。
ハリボーグミがとても食べたくなる映画。

本番の、本当に直前まで服が完成しないんだけど、そういう状態でも、イメージをキープし続けてショーをつくり上げていくのがすごい。

もうひとつみた。
マーシュ・ミーレー監督『ニューヨーク・バーグドルフ 魔法のデパート』

ニューヨーク五番街にある伝説的なデパートの実態を追う。バイヤー、販売員、アパレルブランドなど様々な視点から語られるのだが、私が見たかったのは店舗前のウィンドウディスプレイをつくる様子。
このデパートはとにかく何もかも普通の店とはスケールが違うし、動くお金が違いすぎて、どれも天上界の話のように思う。
出来上がったウィンドウはすばらしかった。
「所有欲が目覚めるディスプレイの美しさ」という言葉が出てくるのだが、まさに夢そそられる。アメリカンドリーム。視覚からわくわくさせる店。自分の仕事にも活かしたい。

映画を観つつ、ずっとそのままにしていた紙もの(手紙や、切り抜き)をファイリングしていた。

年賀状に「オレンジの本が見つからないよ」って書いたけどオレンジじゃなかったの、青いほうだったの。