私の心の深い部分にドアが3つくらいあって、それは3つの秘密として普段は誰にも言わないようにしている。3つとも知っている人はほとんどいない。特別な人だけ。
知ったら、なんでもない平和な関係に戻れなくなるかもしれないから。それくらい、ぶっ壊れそうなことだし、ぶっ壊したくなるスイッチが入るようなことだから。
6日
寒の戻りなのか、空気がよく冷えている。新年度がほんとうに始まってしまうなーと思ってやる気はちっとも出ない。
お昼に先輩がオムライス食べさせてくれる。
別れ際に、がんばりや、とひと声かけてくれた。
ぜったい来る、と思ってる。やっぱり来る。
昨日の夜読んだ『BEASTERS』のことぽつりぽつりと思い返す。
本能の話なんてしないでください
私のスイッチ押さないで。
なんだか大切な人に、ばっきばきに滅茶苦茶に壊されたくなった。そんなことはもちろん言わないとしても。
板垣巴留『BEASTERS』
肉食動物は草食動物を食べずに仲良くできるのか、という話。
(それだけではないんだけど)
アニメを一度だけ見たことがあって、その話をしたら漫画を貸してもらえた。
貸してくれた人が、私のいるところのことを、自分にとってはここが園芸部だよ、と言ってくれてとても嬉しかった。
けれど、じゃあ、
「私はハルちゃんと同じだよ」
って言ったらどうなるの。
気にはなるけど、そのことを言葉にした時点で先に私が勝手に壊れてしまうんだろうな。
理性と本能でせめぎ合うところがいいって、その人は言っていたけど、私は、もっとぶっ壊しちゃえばいいのに、ってずっと思ってしまうんだよね。私はいつも一度壊して、壊しても離れていかない存在を求めてしまうので。
だから、私にできない我慢をずっとできるレゴシがうとましくてうらやましかった。