本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

二十代末期の言葉

二十代が終わることに、最後の最後で少し焦ってきたので、二十代の言葉を読もうと思って雑誌を開いた。(日記は最後に書きます)

〈好きな人に対してもちゃんと……十代、二十代前半の頃より遠回りしなくなったというか。(中略)『声が聞きたいけど、電話かけるの二時間待とうかな』なんて今思えへんもん。『今日はちょっとあれやったから、あと三日くらいして喋ったほうがちょっと相手も寂しく思うかもしれへんしぃ』とか全然考えない。すぐかける(笑)。〉

(『SWITCH 2005 3月号 vol.23』収録「aiko、29歳の恋と歌」インタビューより)

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29歳になってすぐに買ってた本。でもちゃんと読んでいなくて、29歳が終わる前に読もうと思って開いた。

大人になればなるほど上手に我慢をしなくては、という気持ちが自分の中にあったんだけど、でもこの(上に引用した)言葉を読んで、実は大人になるほど素直になっていくのかもしれないと視界がぱっと開いた。気がした。
我慢をするときもあるけど、でも歳を重ねて素直に思ったことを出し(てしまっ)てる部分もあるなって、思う。それはそれでいいのかもしれない。
余談だけどaikoを好きになったのは『夢の中のまっすぐな道』が出た頃で、あのときのaikoは今の私と同じ歳だったんだと思うと、時計の針が一周した気持ちになった。

〈なにかしら恋愛してるんですけど。ただ、おもしろいなあと思った人が女性でいないんですよね。話が合う女性があんまりいなくて、話が合う、おもしろいなあって思う人は男性が多くて。〉

(『cut 2009 June No.247 宇多田ヒカル、その悲しみを解く』インタビューより引用)

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なんか、そうなんだよね。
あんまり言わないけど自分は女の子より男の子のほうがずっと好きで楽。なのでなんか、そうなんだよね……と読んでいた。
というか自分の場合は、女性から受け入れられなかったから男性が好きなのかもしれないと思う。
ちなみにこのときの宇多田ヒカルは26歳。

〈生きてれば生きてるほどラクになってきますよね。〉
(同上より)

すごいよね。26歳のころ、そんなことにはまだ全然気づいていなかったわ。毎日、生きることが苦しかった。死にたくはなかったけど、死ねばいいのかなとは思っていた。

でもすり減らした二十代をすべて悪いとは思っていない。それにこれからもっといい感じになれるかも。何か一つでもいいものを作りたい。
女は三十路から。

14日
なぜか仕事が、するするーと終わって、スーパー定時退社を決める。けれどトラブルはいろいろある。帰り際、同僚と偶然会ったのでお互いに手を振った。
「どこにも逃げないよ」というような言葉を聞いて、スヌーピーの本に「ぼくはどこにも行かないよ」というフレーズがあるのを思い出して、スヌーピーだねって話をした。

15日
練習。に行くと、コロナ禍の影響でしばらく練習会場が閉鎖されると決まったらしい。今日でしばしのお別れということで記念撮影をした。
そんなの大げさですよーと先生に言ったら、
「私はそんなに早く解決する問題ではないと思っているの」と言われて、はっとする。

最近、あるともだちの夢をよく見るので、その友人たちに連絡してみる。すると、先生が言っていたみたいに、これからコロナ禍はもっと大変なことになるんじゃないのかなあ、とその人も言っていた。
梅雨入りのニュースを聞く。そう、去年の梅雨入りの日もこの人と話していた。

練習から帰って、部屋でだらだらとやる気もなく過ごしていたけど、とても本が読みたくなって本屋へでかける。思っていたより人が多くて、他人の声が気になる。
でも雑誌を何冊か買って山もり抱えて店を出たときに、ふいに同僚の人と会ってしまった。あらら。

クック・チャム(惣菜屋さん)で晩御飯を買う。題名も思い出せない、CIAの映画を見た。
なんだか今日はわりと、笑っていた気がする。


今週のお題「やる気が出ない」