本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

つまり明日がこわいのだ

6日
仕事をしていても、もうみんな、気分は夏休みという感じ。1時間早く職場を出て、サンリンシャで少し話をした。気持ちが楽になる。私はこの半年くらいで少し、変わってしまったのだと思う。日常に夢を求めなくなってしまった。例えば芸術の沼に永遠に浸かっていたい、とかの。
コノジに行く。からあげがとてもおいしい。

7日
練習。暑い。リマコーヒーでバタどら買う。おいしい。

8日
昼は大学で講義を受けた。講師はなんか、変わった先生だった。
夜は東京オリンピック閉会式を見ながら号泣。どんなに幸せでも底がないみたいに、不安が止まらない。

9日
朝は練習。その後、海へ行き花火をする。
台風一過で風がまだ強くて、花火がブーストしてた。楽しかった。
いつも最後に寂しくなってしまう。

f:id:ao26:20210810213233j:plain

10日
朝、練習。これでつかの間のお盆休み。
昼にがん検診の結果を聞きにいく。また再検査することになってしまった。意外と人生ハードモードだと思う。
なんとなく部屋の片付け。
明日が怖い、しあわせになりたい!

〈それに…/……自粛ムードとかもう/……〉
(『花井沢町公民館便り(1)』より引用)

ヤマシタトモコ『花井沢町公民館便り(3)』

この前、1巻を再読したら続きが読みたくなってしまって。最後が絶望的だとネットのレビューでは言われていたけど、実際に読んでみるとそうでもない。(かもしれない)
けれど一緒に生活し始めることで関係が壊れていく、というのがすごく心が痛んで読むのがつらかった。

テクノロジーの事故により町に『境界』が張られ、永遠に町の『外』に出られなくなった人たち。その事故が起きる『前』と『後』で、もう取り返しがつかなくなってしまった世界。

最初にこの本を読んだときは、暗い話だなとしか感じていなかった。
それが、去年のコロナ自粛期間に読み直したとき、初めて物語が実体をともなって目の前に広がった感覚がしたんだ。
なんだかこれ、いま世界なんじゃないのって。