本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

夏と秋のあいだのaiko

今日はわりと長時間運転しないといけなくて、その間に聴いていたaikoの歌を書きます。
秋のはじまり、のような歌。
(日記は最後に書きます)


◇「September」(『夏服』収録)

September

September

すごく好きな歌。J-POPというより歌謡曲といったほうがしっくりくる感はある。
さり気なくはさみこまれる、「もうきっとあなたとしばらく会えないのに」が良い。
終わりに気づいてるのに認められないつらさも良い。


◇「ある日のひまわり」(『彼女』収録)

ある日のひまわり

ある日のひまわり

毎回、歌詞の暗さにやや引く。でもなぜか時々思い出して聴きたくなる。


◇『おやすみなさい』

おやすみなさい

おやすみなさい

さよなら、小津先生』のタイトルだけ覚えているのだった。あとあの手書き風のエンドロール。

「絶対忘れたりしないよ」っていうのは、もう忘れてもかまわない状況になってしまったからこそ出てくる言葉だよなーと思うと、なんだかしんみりするよね。
この頃の声低いaikoも好きです。


◇「シャッター」(『まとめ』『彼女』収録)

シャッター

シャッター

可能性は残されている恋の歌なんだけど、とっっても切ない気持ちになる……。
『彼女』を聴いていたのが夏のおわりだったんだけど、いつもその頃の季節感がよみがえるなあ。


◇「カブトムシ」(『桜の木の下』など収録)

カブトムシ

カブトムシ

このジャケ写けっこう好き。

あなたの背が少し高いこととかまつげが長いことか、そういうのではなくて
あなたがいて幸せだから、永遠に時が止まってしまうように(あるいはどれだけ季節がめぐっても)あなたのことが好き、というのがこの歌の本題なのではないかと思う。
AメロとBメロの歌詞はもはや文学。


◇「密かなさよならの仕方」(『夏服』『ボーイフレンド』収録)

密かなさよならの仕方

密かなさよならの仕方

aikoの歌には、まだ終わってないけど、失恋の一歩手前から恋の終わりの予感をみつめている、みたいな歌が意外とたくさんある。これもそうだと思う。
終わるんだろうけどまだ気持ちの整理がつかない、そういう歌。

「不安を拭う事を一生出来ない恋ならあたしは大きな声であなたにさよならを言おう」が、自分に言い聞かせているような、さよならを言うきっかけをつくるための願かけような、そういうふうに聞こえるのであった。

◇「アスパラ」(『初恋』『夏服』など収録)

アスパラ

アスパラ

この歌だいすきー。
『初恋』といっしょに入っているのが良いよね。
この恋は過去形なので、こちらも過去のことや去っていった夏の記憶を思い出して傷跡が疼くのであった。汗の止まらない1時の廊下。
『先輩と彼女』に主人公がアイスを舐めながら恋のうまく行かなさにしょげる場面があるんだけど、いつもその場面も思い出してしまう。

南波あつこ『先輩と彼女』


◇「前ならえ。」(『ボーイフレンド』など収録)

前ならえ。

前ならえ。

これは終わってそうだけど、まだ終わってない恋の歌。
どっちにも転がれるけど勇気が出ない歌。

◇「どろぼう」(『アンドロメダ』など収録)

どろぼう

どろぼう

感覚的には夏の歌だが、ふと今思い出して、なんとなくこの並びにそろえたくなった。
目はそらすけどいつも願ってるんだよね!そして叶わない。



(日記)

28日
なんとなく、なんで来たんだろう。と思う。少し前に戻ったみたいだ。もう夏も終わりだもんね。シンプルにきたんだね。
職場で誰かと話すことが自分の中で平気になっていて(先週くらいまで調子悪かった)元気になったのかなーと思った。


29日
色んな人が仕事部屋に来てくれる。季節の変わり目だから、みんな疲れてて逃避してるのかも。背中を押すのがつらい。でも押さずに支えるのもつらい。

今は仕事をしたくてたまらない。仕事をすることで紛らわせたいし忘れたい。

心に余裕がないときに、本をながめるとほっとする。本があるだけで少し気持ちが落ち着く。
そう言うと、「ほんとに本が好きなんだね」と言われた。


明日はするべきことがいくつかあるけど、自分には素直に過ごそう。