今年も手紙を書いた。今年はひとりだけ。
17日
仕事再開。おかえり、おつかれさま。と、みんながあたたかく迎えてくれる。三日遅れのバレンタインチョコをくれる人もいたり、病気なのかと本気で心配してくれた人もいた。
昨日来たけどいなかったから、ともう一度、会いに来てくれた人も。嬉しかった。
ほとんどは嬉しいことばかりなのに、悲しいことが三つほどあった。すごく寂しくなった。心が安定しなかった。
悲しくなって夜、電話した人にそんなことを話すと、悲しいことが一つでもあれば悲しいよね。と言ってくれる。
身体がびっくりしているんだと思う。部屋で一人きりだったのが、いきなりたくさんの人と関わったから。
自分でもどうしてか、わからないほど、たくさん泣く。電話していた人は、(きみが)感じたそのままでいいんだよ。というようなことを言ってくれた。
この夜は満月だった。
18日
目は腫れているけど元気!
仕事もすすめるが、いろんな人が仕事部屋に遊びに来てくれてそちらに時間をとられる。
みんな色々悩んでいるということを知る。
夜は、「よわない檸檬堂」を飲んでみる。だいたいCCレモン。
『チャーリーとチョコレート工場』を金曜ロードショーでしていたが、シュールなテンポについていけず、寝てしまった。真夜中に目覚めた。
京都の森林食堂から、注文していたカレーが届いた。学生時代の思い出。
19日
久しぶりに、習い事の練習してみる。
とても久しぶりなのでどきどきしたが、やってみると意外とできるものだと思う。
帰宅して昼食、昼寝。
宮脇さんの個展が明日までなので観に行く。
文化会館とminamoの二箇所なので、中間にある中央公園の下の駐車場に車を止める。
ここにくると、だいぶ昔に好きだった人のことを思い出す。ここで恋は終わった。
今日の高松は雨が降っているけど、宮脇さんと雨はよく合っていると思う。雰囲気がある。
個展で宮脇さんがいて、少しお話してくれた。
フェリーが夜の港を去っていく映像が流れていて、映像なのに故郷から離れてしまったような、とても寂しい、ノスタルジックな気持ちになった。
そのことを宮脇さんに告げると、「寂しいの好きでしょ」と言われてどきりとした。彼はいつもストレートだ。
ヨムスとルヌガンガに寄って、それぞれ植物の本を買った。
minamo(ギャラリー)の階段から降りてきたときに見えるヨムスのたたずまいが、なんだかすごく素敵だった。雨の暗さと中の灯りのコントラストもよく。
帰りに悩んだ結果、デスクを買う。組み立てようとしたけれど、職場にドライバーを置いてきてしまった。お部屋改造計画は明日へつづく。
〈嵐が来るよ そして行ってしまう いつも/ねぇ 空は遠すぎる〉
Cocco『焼け野が原』
なんとなくこの歌の気分だった。