本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

ひまわり帰還

あわただしく日々を送っているとき、不意に、わたしの日常に戻ってきた人がいた。
去年、ひまわりの季節にいなくなった人が、夏になってまた帰ってきた。あの頃と同じようにわたしの部屋にはひまわりが飾られていた。去年、知ったお互いのことを、パズルをはめるように、会話の中で取り出してはめて確かめた。
「何歳ですか?」
「私はあなたの……」
「2つ上」
と、声が重なった。不思議な気持ちだった。
あなたのことを思い出したちょうど同じ日に、あなたは戻ってきた。
あなたを慕う人も、一緒にやってきて、みんなで話していると、時がそのまま一年前に戻ったみたいだった。
そしてあなたは、ものすごくさらりと去る。
なんだか懐かしかった……。


7/18までのこと
とても忙しくて、余裕がない。髪がはねていても、同じ色の服ばかり着ていても、何も思えない。疲れてすぐ寝てしまう、でも他人にはあまりわかってもらえない。
18日の夜、ものすごく疲れていたのだが、一緒にご飯を食べてくれた人がいた。別れるときには頭の中がすっきりしていて、栄養をたくさんもらったんだなと思った。

19日
夜に、残業。今週はがんばりすぎないと決める。

20日
試験の結果がわかった。ほっとした。
夜、やよい軒でご飯を食べた。少し先のことを考えた。

21日
午前は職場の大掃除。
夜は練習。久しぶりに、昔の仲間と練習した。いろいろ変わってしまったことはあるけど、懐かしかった。

22日
髪を切った。やっとすっきりして、やっと、自分のために過ごせた。
夜、先輩に試験の結果を報告した。


ここニ年のあいだ、夏から秋にかけて、いくつか詩を作って、一年に一部、詩集をプリントアウトしている。
詩は自分にとって、どうしようもないことを叫ぶような役割があるのだが、今年は忙しかったりいろいろあったり、年々感情は丸くなってきたり、詩が書けないような気もした。

でも、私の中にはやっぱりどこかに叫びがあって、それを言葉にできそうで、
あまりに好きすぎて苦しくなるものが自分の中に存在しているのだって、
この前、残業して疲れきった夜に思い知った。
だからまだまだ、私から詩が生まれることを願っています。今年も書けるかな。

そういえば、ある人から、「ひだまり」と言われた。そして、別の人からは「製造機」とも言われた。どちらも同じような意味合いだと思う。同じものごとを表していると思うから。
よく言えばひだまり、悪く言えばメンヘラメーカー。私がメンヘラだと思っていたのに、あなたたちがメンヘラだったのかもしれない。と思うと、ちょっとポジティブな感じがした。良いかどうかは別として。


『HERS 2022春号』

勉強のあいまに読んでいた本。
「もの」と「もの」のあいだに自分がいる、んだって。