本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

とじる

書けないことがいろいろあって、書けないことが苦しいのだが、言葉が止まってしまうと息が詰まりそう。だから日記を書く。

書けないことは苦しいけれど、いっぽうで私は閉じていきたい。閉じていきたい閉じていきたい。

コミュニティを狭くして。帰る時間も早くして。行事に出る時間も減らして、私は自分の世界を閉じていきたい。しばらく私だけの世界でものにふれたい。私だけの時間で世界を過ごしたい。今はそれができないから、いっそう思いが募っていくのかもしれない。

 

だいぶ時間が空いてしまったので、近況だけ。この一週間で、いろいろなことがあった。自分のいる世界が変わってしまうようなこともあった。予測できないこともあった。

私は目の前の日常が閉じられていくのを感じたし、今までには戻れないことも知った。ただ、戻ってくるものもあった。一つの出来事から連鎖するように全てが動きはじめて、どこが着地点になるかは未だわからない。わかるのは、時間がかかること。

そして私はなんでもない。私自身にはなんの問題もない。なぜいつも弱いのに、いまはこんなにも普通なんだろう。

 

そして本を整理している。本棚から本を減らすことは心の一部を切り離す作業のようで苦しい。ページを開いた瞬間にたくさんのことを思い出した。

そういえば人とも本の話をした。人が本を読んでいる姿が好き。人それぞれの本との関わりがあると知る瞬間が好きだ。

家族とよく行っていたマックに、とても久しぶりに行った。窓の外は小雨で、店内は思っていたより静かで居心地がよかった。

 

今日は実家にある箪笥の中身を初めて取り出した。日々どんどん冷え込んでいく。しかし、今年の冬は少しもわくわくしない。余裕がないのだと思う。

 

これが、普通の日記にもどす前に、綴じておきたかったひとつのインターバル。

 

 

 

装苑 2016年6月号 刺繍とレース』

捨てられない、装苑で私が一番好きな号。