12/6
「さみしくないんですか?」と聞かれた。冬になるとなぜか、人は私にさみしさを問うてくるの。ちなみにこの質問は、ふだん私が少し離れた仕事部屋で作業していることについて聞かれただけなんだけど。前もこんな事あったよ。
「さみしくなったらみんなのいる部屋に行きますよ」
と答えた。さみしいかどうか聞かれたらさみしくなってしまうので、もう誰も私に淋しさを問いたださないでください。
12/7
なんて説明したらいいかわからないけど、週末になったら絶対ひとりでお茶したい、と週の半ばくらいに思って、それを実行した。家は好き家族も好き職場の人々も友人も好き、でもどうしてもひとりになりたい。
ひとりきりでお茶を飲みながらぼんやり思いたい。誰ともつながらず外に出たい。ひとりきりで脳を動かしたり休めたい。今日の夜はひとりになることがわかっていたので、用事をすませたあとそのまま街へ出かけた。
行きたかったお茶屋さんはちょっと強めの店で入りづらく、あきらめた……私は弱いの。
通りがかった「珈琲白川」の雰囲気が素敵で、おそるおそる入った。ミルク珈琲を飲むことにした。ラムレーズン羊羹も気になったがまた今度。
器がかわいい。暗さも素敵。
角砂糖を一つおとした。
ほかに誰もいない時間帯で心地よかった。松浦弥太郎の『伝わるちから』を少し読み進めた。
孤独であることは生きていく上での条件であるというのはわかっている。
松浦弥太郎『伝わるちから』収録「三十通のお守り」より
時間があったので三越に寄る。三越で今日いちばん強い孤独を感じた。なぜだろう。贈り物を選ぶ空間だからかもしれない。
三越の化粧室に初めて入ったのだが、夢のような空間で驚いた。
次に台湾茶のお店「Lamp屋」に行ってみた。バーなので少しドキドキした……店員さんは優しかった。
ひとりになっても理想の孤独にはなれなくて、どこかに居たいけどどこに居ても、どれだけ好きでも、結局、自分が居る。っていう場所は見つけられない気がする。
それとは関係なく、この歳になって歩くこと(散歩)の楽しさが少しずつわかってきた。とりとめのない気持ちはたくさんあるけど、でも少しストレス解消になった。
三日月と目が合う夜中の踏切よひとりでわたるのさびしくないけど(てきとー575)