本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

灰色の雲に溺れて気絶するような夕方

〈桃色の炭酸水を頭からかぶって死んだような初恋〉

(田丸まひる の短歌)

田丸まひる『硝子のボレット』

昔、本屋さんのワークショップで短歌をつくろうというのがあり、そこで田丸さんが講師をしてくれたことがある。あのときも秋だった。
ずとマヨの『ヒューマノイド』聴いていて、この短歌を思い出したのだ。

〈桃味の炭酸水に2人潜り込んで少し泣いてもわかんない具合に晦ましあえた〉

(ずっと真夜中でいいのに『ヒューマノイド』より)

ヒューマノイド

ヒューマノイド

  • ずっと真夜中でいいのに。
  • ロック
  • ¥255


18日
キリの悪いところで夕暮れがきて、帰るか残業するか悩んでいると先輩が
「そういうときは帰ったほうがいいんちゃん」と言ってくれる。
というわけで、早く帰るキャンペーンが始まった。早く帰ると、久しぶりにすごくゆったり過ごせて良い。
なんとなく爪を黄色に塗る。

19日
爪がかわいいと、女の子が言ってくれる。
寒くなって、秋の服をようやく着る。

20日
「仕事は私生活の息抜きです」と話していると
「かえって、君の私生活にはどれだけ闇があるのかと心配になるよ」と先輩に言われてはっとした。
夜、練習を見るだけ見に行って、それからなぜか落ち込む。
なんとなく一ヶ月くらい前から、あれから臆病になってしまったなというきっかけはある。

心に風をたてれば波が起きて泣いたり叫んだりするくらいには、暗い気持ちがあるんだけど無視している。

21日
「大丈夫じゃないね」と言われる。
そんなふうに思わせる自分が嫌。

早く帰って、ずとマヨ車でかけていた。そして桃色の炭酸水に想いを馳せていた。

夜は練習。練習、どうにかして楽しくしたいな。