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バレンタインのチョコレートなど買いに行く。明日に大事な案件があって気が張りつめているのを自分でも感じる。
夜、バレンタインチョコを渡す。「明日食べるね」と冷蔵庫にしまわれた。そして……。
14日
書店で働く夢を見た。またこの夢か……まただめだった……そう思って、過去の記憶を写真にして鋏でびりびりに切り裂く夢だった。
そんなうたた寝から起きると、夫は体調が悪いらしい。私も時間休を取り病院へ連れて行く(一人では無理そうだったので)。薬を処方してもらい、眠る夫を置いて仕事へ。
仕事は色々うまく行かないことがあってたいへん落ち込む。しかし、一番心配だったことはつつがなく終われてほっとした。
案件が終わったあと、同僚と先輩と残って少し話をしたのが楽しかった。
15日
心が粉々になって泣ければ楽になるかもしれないとか、こんなに思考することがあるのに何も残せないまま日が過ぎるなとか、思う。1日遅れのチョコレートをいくつかいただいた。
職場の人に車を出してもらい、備品の買い物へ。美味しいパン屋と花屋の話をする。
「あの花屋で花を買って、夫に渡しました。私がまだ頑張っていたころ……」
と話すと
「頑張り度合いのギャップがあると、のちのち揉め事の遠因になるから気をつけて」
とアドバイスされた。
「もうすぐ春が来るね」とその人が言っていた。春は好きだけど、人事が春に変わるからちょっと苦しい季節でもある。春が来てしまう。
夫は少しずつ元気になっている。チョコレートを食べられる元気さはまだなくて、ずっと冷蔵庫にある。
家で残りの仕事をするつもりが寝てしまった。
夢を見た。何年も前の、バレンタインデーにまつわる夢だった。
最近聴く好きな歌 めちゃ良いやん!
言葉にするのも 形にするのも/
そのどれもが覚束なくって/
ただ目を見つめた/
するとあなたはふっと優しく笑ったんだ/
嗄れた心も さざめく秘密も/
気がつけば粉々になって/
刹那の間に 痛みに似た恋が体を走ったんだ
(米津玄師『春雷』より引用)