本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

一夜城・二つの心境

私の中に二つの感情があるので今夜はそれを聞いてください。ふたつとは簡単で、暗い気持ちと幸福です。

1.


「私がもし、このままじっとしていたら、どうなると思う?」と女学生がいった。「十箇月私が何もしないでいたら、それだけで私は、ひどい責任を負うのよ。(中略)」
「君は彼を生むつもりはないんだろう?」
「ないわ」
「それなら、簡単だ」
「男の子にとってはね」と激しく女学生はいった。「それが殺されたり、育ちつづけたりするのは、私の下腹部の中でなのよ。(後略)」

(大江健三郎『死者の奢り』より引用)

死者の奢り・飼育 (新潮文庫)

死者の奢り・飼育 (新潮文庫)

私はこの、女の子の言葉がすごく印象に残って、彼女の感情はきっと現代でも普遍的にある思いだと感じたんだけど、でも大江健三郎って男の子じゃん。
なんでこういうの書けるんだろう。
って思って、読んでからだいぶ経ってしまったけど今のタイミングで紹介したくなった。
すべては自分で選んだ結果なんだけど、どんな結果でも必ず肉体に結果があらわれることが、それがこちらがわの肉体にだけあらわれることが、深い深い呪いみたいに思える。


昨日はだいぶ心配な電話をした。相手はすごくつらそうだった。でもどうしてあげるのが正解だったのかわからない。
私は私の日常を過ごして、たまにその電話のことも忘れる。それが残酷だと思う。そういうとき、私は上の小説でいうなら男の子のほうになっているのだろう。

次の段落から明るくなるので最後までいってください。


2.

「これで、完売です。」
「完売……」
「か、かんばい……」

(米澤穂信クドリャフカの順番』より)

もしこのシリーズに終わりが来るなら、またこんな終わりがいいの。

今日でひとつの山場がおわった!
FESTA!一夜城をつくって壊した。

昨日まで思考がなかなかまわらなくて、色々なことが思うようにできなくて嫌だったんだけど、無事に終わったのですべて良し!みたいな気持ちになっている。
ノルマもそれなりに、達成できたと思う。

何よりたくさんの人と関わったのが、自分としては良かった。今まで少しずつできてきた関係性がぱっと大きくなった感じ。
思ったままに書いているので、わからないかもしれないけど。
夏までは、居る意味あるか?って思う日のほうが多かったけど、それへの答えがひとつ出た。前の職場にいたころにちょっと近くなってきた。他の答えは、これからまた出てくるだろう。
自分へのごほうび買った。(カセットプレーヤー、なぜ?って言われた)

ゴーゴーズ教えてもらって帰り道ずっとゴーゴーズ聞いてた。月曜日はハロウィンはじめよう。

Vacation

Vacation

  • GO-GO’S
  • ポップ
  • ¥255

星しか見えない(チョコアイス)

うら山の 星のつめたさ チョコアイス
(わたし心の一句)

あつい→つかれる→おふろ→ごはん→すぐねる→夜中に起きる、という生活!

今日は、みんなで永遠にコピー機と戦う。ものすごく暑い。一段落したところで先輩がチョコアイス奢ってくれた。うれしい。みんなでディスタンスとってたべる。
白洋舍に、あなたによく似た人がいるよ、と言われる。

職場でると真っ暗で星しか見えない。すぐ裏は森の田舎だから。月ってあかるいね……実家がなつかしい。

この時期はいつも目まぐるしいけど楽しい。すぐ、ふだんに戻ってしまうけど。

人が書いた絵やことばをずっと読んでいた。どんなに小さくても自分の表現で自分の世界を作れていることが素晴らしいと思う。



スーパーにみかんが出ている。冬なのか?
秋が来そうですね。嵐と虫の声がすぐそこに。


ハ・テワン『すべての瞬間が君だった』

すべての瞬間が君だった きらきら輝いていた僕たちの時間

すべての瞬間が君だった きらきら輝いていた僕たちの時間

  • 作者:ハ・テワン
  • 発売日: 2020/05/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
なんかいいかんじだったんだよなあ、きれいだし。

ボーナスステージ

先週は泡のようにすぎた。
でもまだ8月なの、ボーナスステージという感じがする。体感的にはもう9月。

今日は久しぶりに、夢の中で学校の外に出ていた。(私は学校から出られない夢をよく見る)
一緒にご飯を食べていた人と電車を降りてJRのどこかの駅で、これから奈良に行こうか、みたいな夢だった。ここから、色々どう動いていくのかなって思ったところで目が覚めた。
ごみごみした駅の構内の、灰色と黄色が混ざった感じの光の具合わかりますか?あれが夢の中でもリアルにうまく出ていた。
わけあって明日からの一週間は憂鬱。でもがんばろう。この前、「ここから逃げるな」って言われた。こわい。

本は見てるけどあまり読めてない。いま余裕がないかも。
なんか息抜きになる本がほしいなーとまえに買っていたのがこれ。

山崎まどか『ランジェリー・イン・シネマ』

装丁が可愛い。とにかく、映画(たまに文学)に出てくる下着をひたすら解説・考察している本。でも、ストーリー、作品の背景、制作裏話などを織り混ぜて書いているので、その作品を観たくなる。ひと作品につき、解説が見開き2ページで終わる短さもよき。

マーク・ウォーターズ監督『ミーン・ガールズ

ミーン・ガールズ (字幕版)

ミーン・ガールズ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
めちゃくちゃ前になるけど感想かいていないのでこれも。ミーン・ガールってずっと思っていたがガールズだった。
アフリカで家庭学習していたJKが、都会のハイスクールに転校してくる。どのグループに入ろうか悩んでるときに、カースト最上位女子たちの「プラスチックス」に勧誘される。グループには、服のテイストは曜日ごとにみんな揃える(水曜日はピンクの服とか)、悪口はノートに書く…というルールがあり、戸惑いながらも従う主人公。そして好きになった男の子が、同じグループの子の元彼だと知り…。みたいな。
DVDに制作裏話があって衣装担当の人の話が面白かった。上の本には出てこない映画だけど、やっぱ衣装ひとつひとつにもストーリーはやどるらしい。
BGMが妙にエモくていいです。


今週のお題「読書感想文」

八月の終わりって、よく考えるともう秋だよね。関係ないけど焼肉食べたい。

月曜日
結局うどんは食べなかった。坂出駅の裏にマンションがあって、その前に駅所有の喫煙所があるのを発見する。

火曜日
海の夢を見る。時計台のある、海の見える街。
お昼は先輩とオムライス。
いろいろ話を聞いてもらって、これからのことを考える。帰りがけに近くをまわって帰る。
先輩の車に乗せてもらっていたが、ドアポケットに白い貝殻が入っていた。

夕方、なんとなく気分が晴れなくて海辺をずっとドライブする。浜辺に降りることができないまま家に帰る。
夜になって電話をかける。
良かれと思って決めたことでも穴が空いてしまったみたいになる。
お風呂に入って、寝てしまって、起きるとまぶたがぱんぱんになっていた。


水曜日
上司と、年下の人とごはんに行く。
日記と思い出の話になる。
上司の人は、終活のためにずっとつけていた日記を捨てたこと、
年下の人は、実家は自分の思い出と向き合う場所だったけれど、引っ越しとともに物を捨てなくてはいけなくて、思い出を手放すようでつらかった、ということを話してくれる。

夜は練習。


木曜日
いろいろ事情があって前の職場と連絡を取り合う。そのまま午後にお休みをもらって前の職場に向かう。そこで人と会うはずだったのだが、会えなかった。詳細は書けないが会えなかったことが少しショックで、うどん屋さんでやけ食いをする。何をしてものれんに腕押しな感じ。

午後から夜までずっと練習。このままいくと九月からは週4で練習することになる。
自分で決めてる部分と、大きな力に抗えない部分と、両方ある。

金曜日
午前は年下の子達に手伝ってもらって九月に向けての細々した作業をする。なぜかみんなで学生時代の恋の話になる。
日々、続いていたものが途絶えてしまったとき、とても悲しかった。というようなことを男の子が話してくれる。そうですね。

お昼は久しぶりに話す人がごはんに誘ってくれる。ごはんは美味しくて彼女も優しいのに、あまりうまく話せない。なぜ。


土曜日
学校の夢を見る。いつまでも学校から脱出できない。私の夢の中では永遠に学校生活が続く。

ところで朝、とてもすずしい。
朝から昼まで練習。
夕方、少しだけ本屋さんに寄る。止まっていたことが動き出す感じ。ほっとした。
こまちを買って帰る。「こまちってどういう層の人が読んでるんですかね?」と尋ねられる。
宣伝しすぎず、読者ページもあり、占いもあり、ほどほどなところが私は好き。
占いには、これから回復期、と書かれていた。

香川こまち(2020年9月号)

香川こまち(2020年9月号)

  • 発売日: 2020/08/20
  • メディア: 雑誌

夏が終わりそう。


水曜日のカンパネラ『ミツコ』をたまたま聴く、けっこう素敵。


それぞれサボン

最果タヒの本読んでる奴らは信じない、でも最果タヒのことはすげーなって思う信じてる」
って、その人が言うから、
「なんだか最果タヒの詩みたいなこと言うね」
って返した。

死んでしまう系のぼくらに

死んでしまう系のぼくらに

  • 作者:最果 タヒ
  • 発売日: 2014/08/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

今日は爪をみどり色に塗っていく。
はりきるために、みどりの爪。かばんにしゃぼん玉いれる。ちゃんと仕事もするよ。
朝は、仕事場のエアコンがつかない。きたこれと思っていたが、少し前のゲリラ豪雨のときの落雷でブレーカーが落ちてしまっていたらしい。直ってよかった。去年の悲劇ふたたびかと。

帰りに先輩が顔を見せにきてくれる。しゃぼん玉を持ってきている話をすると、
「昔、大学のエレベーターに乗ったあとから教授が乗ってきて、ドアがしまる瞬間にその人がしゃぼん玉を吹いてびっくりした。哲学科の先生だった」
という話をしてくれる。先生は哲学的な理由からしゃぼん玉を吹いたらしい。
「しゃぼん玉を飛ばすと反応は二種類に分かれます、微笑む人と不思議そうな顔をする人」
「たいがい、それしかなくない?」
明日ごはんを一緒に食べる約束をする。

べつの人から帰りがけにかばん可愛いーですね、って言われたのでしゃぼん玉を取り出してみる。
するとその人は今から吹いてみます、と言う。
新しいパターンだ。この人はやさしい。

とても急いでいたので同席できなかったけど、しゃぼん玉は宙に舞ったのだろうか。明日きこう。

いま(夜)は訳あって、暑いのにスーパーの駐車場にいる。これからおうどん食べる予定。

そういえば今日の夢は、久しぶりの人がふたり出てきた。もう会いたくないけどふたりとも幸せだといい。