年の瀬になるといつも、誰かのための花とか、進物を選ぶことが多くて。今日もたくさん贈り物を選んだ。
街はクリスマスマーケットに彩られて、私の手は荷物で重たくて、屋台で買ったコーヒーは全然上手に飲めなかった。
また一年がまわったのだ。
今年の秋冬は全然わくわくしなくて、でもそれは、街に出なくなったからなのかもしれない。
花屋には売約済みの赤い薔薇が山程。すごい世界だ。でも、クリスマスがすぐそこなんだと実感した。
16日
おでんを食べに行く。そしてスタバ。隣に座る人たちはみんな恋の話をしていたり、恋になりそうな話をしていたり、年末感。
街に久しぶりに出ると、雑貨屋さんだった店舗には別の店が入っていて、街はコロナ前みたいに賑やかで、弾き語りのお姉ちゃんが大盛況だったり、なんだか私の生きている世界がとても遠かった。
17日
一日練習。先生方が作ってくれたしっぽくうどんを食べた。
18日
色々な事務手続きに追われる。合間に習い事のクリスマス会。小さい子から「だれのお母さん?」と尋ねられてどきっとした。もうお母さんの歳!
19日
故郷の坂を下ると、中国にたどりつき、中国から少し裏道を通っていくと愛媛に続いている、という夢を見た。きれいな海辺だった、でも怖かった。
不意に入ってきた仕事がどうしても許せなくて、もやもやした。私に余裕がないのが一番の原因なのだ。
夜は習い事の食事会。メッセージつきのケーキをいただき、嬉しかった。
大学時代の友人のSNSを見ると、〈鈍る皮膚感覚僕を忘れないでよ〉というASIAN KUNG-FU GENERATION『ブラックアウト』歌詞が引用されていて、めちゃくちゃエモくなった。
これって寒い季節のことだったのかなと、初めて気づいたわ。いつも〈真魚板の鯉〉のくだりで切なくなるだけだった。
歌詞カードのデザインも好きだった。
このアルバムも好きだった。
とても生活感がある。あと、強い孤独。
「愛するためには、まず相手から愛されているということに確証を持てるようにならなきゃ」と言われる……夢を見た。最近、夢の世界がはっきりしている。
先日、あるハプニングがあった。それからようやく落ち着いてきていて、このまま日常に戻りたい。戻ってきているのがわかる。自分はもう普通。
でも、このまますんなり戻っていいのだろうかという気持ちがどこかにある。
同じことを経験をした人にも、同じような気持ちがあることを知ってしまった。
閉じかけられた蓋がまた開いた感覚だった。けどそれは残念なことではなく、必要な時間かもしれない。
本当の意味で前を向くにはもう少しだけ、考える、というか、見つめる時間が必要なのだと思う。
夜は冒頭のとおり。
〈贈る人だけではなく、贈られる側の人がわかるというケースがたまにあり、そういう時は贈られる人のイメージをヒントに組み立てていきます。〉
(喫茶ぱらいそさんのInstagram2022/12/15より)
ケーキを作るときの話。ケーキはつくらないけど、私も。と、この投稿をみて、誰かのための花を選ぶときのことを思い出して共感したんだ。