離れたところにいる相手と、同じタイミングで同じ本のことを思っていた、ということがあった。
心臓がどきどきした!
吉本ばななの『キッチン』で、みかげと男の子が同じ夢をみるエピソードあったよね。

- 作者:吉本 ばなな
- 発売日: 1998/06/23
- メディア: 文庫
「夢の中でもラーメンって言ってたね」
(『キッチン』より)
火曜日の夜にそんなことがあって、おたがいに同じタイミングで同じ本の同じ言葉を読んでいた。なんだか不思議な夜で、大切にしたいので自分のなかにしまっておくことにした。詳しく日記に書いてしまうと、言葉になると、僅かに変わってしまう気がするので。『キッチン』を読み返すとみかげも同じように言ってた。
別件で金曜日、色々と考える。私は誰かのことを懐柔しているのかなあと思って、かいじゅうかいじゅうと思って(本当です)いると、ふいに名前を呼ばれた。その人のところへいくと、鞄からこの本を取り出して見せてくれた。

- 作者:モーリス・センダック
- 発売日: 1975/12/05
- メディア: ハードカバー
その人とは前にこの本の話をしていて、それをふまえて持ってきてくれたらしい。鞄からそのまま出てきて面白かった。
絵本はけっきょく貸してもらって家でゆっくり読んだ。いまお礼のお手紙を書いています。
私は今まで、本が私たちを選ぶ、本に呼ばれる、という感覚を信じていたけれど、それとは別に、誰かが本を連れてきてくれることもあるのかもしれないですね。
今日の夢は、ある人から「黒い服で会いに来ればよかったのに」と言われる夢。黒い服のとき、会えなかったのに何で知ってるんだろー。と思っていたら夢だった。