本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

初恋の亡霊

3月9日

新海誠秒速5センチメートル』『彼女と彼女の猫』『ほしのこえ』観る。

秒速5センチメートル、思っていたよりずっと良かった。これもまた誰かのことを「待つ」話だったんだなと思った。春だ!

ラストは急に終わって少し笑った。

夫の感想いわく「初恋の亡霊」。

 

ほしのこえ』は10年近く前に深夜放送で流れていたのを見てトラウマになっていたが、やはり悲しい物語だった。新海誠さんの作品は遡っていくたび濃度が濃くなるけど、それもまた良きかな。

『彼女と〜』はシンプルでいい。ちょっと乙一っぽい。

 

10日

夫とchaiでごはん。彼は誕生日が近いので、お祝いする。食後にはさくらラテを頼んだ。

思いついてドライブがてら河津桜を見に行くことに。すでに満開だった。ちょうどお祭りをしていて、歩きながら桜を眺めることができた。

あたりの景色はとてものんびりしていて、こういうところで何にも脅かされず生活したいなという思いもある。拒否されたけど。

帰宅して、なぜか『SLAM DUNK』の映画を観る。私は原作派かな……。ミッチーがMVPだね。

 

12日

朝から雨。朝からいろいろなことがあって私も夫も長ーーーい一日だったと思う。嬉しいこともあったし楽しいこともあったし残念なこともあった。ちなみに会議があったけど会議も長かった。

帰宅後、二人して疲れていたので、お寿司屋にいき黙々と食べた。

 

13日

いつから温かくなるんだろうね? もう三月だよね? という話をした。

最近忙しくて、忙しいとふいに一人になったときにうまく気持ちを切り替えられない。

 

14日

とたんに温かい。服装もかるくなる。フェティシズムのような話を職場の人とした。本の話も少しした。真剣に本のことを話したのは久しぶりな気がする。

言いたいことはわからなくもない、みたいな話の収束だった。

 

色々なことに思いを馳せてはそわそわしている。「変やで」とも言われる。落ち着かなさすべてが春のせいだと思いたい。

 

このままでいいのに、どうしてこのままでいられないんだろう、と思うことが本当にたくさんある。

どこかで何かを手放さなければ、私が次に欲しいものは得られないと知っている。でも私はこのままでいたい。本当は終わらせたくも壊したくも手放したくも離れたくもない、このままずっと同じでいたい。

そう思うと、またうまくできなかった。

 

最近、わからないと感じていた、とあること、が段々わかるようになってきた。わかるということは安心そのものだけど、わからなさほど切迫した思いも他になくて、わかってしまえばあとは遠くなるだけという合図でもある。

少しだけ寂しいね。まだ許されている今週が、あと三週間くらい続けばいいのに。

 

 

 

 

 

 

今週のお題「小さい春みつけた」