〈思い出す度にそれだけ泣かなくてはならないということは 悲しい思い出なのではなく ただの傷なんです/少しの間…その傷を治す事だけを考えましょう〉
(かずはじめ『MIND ASSASSIN(4)』収録「異国の雪降る街」より引用)
27日
大きな仕事(習い事の)終わる。よかった。昼から練習。県外の先生が、久しぶりに指導してくれる。
夜は習い事の先生と、生徒の人とご飯会。
生徒さんは同学年で、ご飯会のあとその人の恋人が迎えに来てくれていた。
「こういうときに迎えに来てくれるような人をあなたも選びなさい」と先生に言われる。
電車に乗って、いつもと違う駅で降りる。
28日
朝ごはんはパン(ベーコンマヨのせ)。
昼から、仕事なのだが、それがつらくて泣いてしまう。情緒がいつにも増して不安定。疲れているんだと思う。
諦めて外に出ると少し落ち着く。なんとか終わらせて、夜はラーメン食べに行く。
部屋に戻ったとき、
「明日はどんな1日になるんだろう…」と、つぶやく声がする。苦しそうな声だった。
どんな1日になったのか、また教えてね。としか言えなかった。
マインドアサシンの台詞みたいに、
傷ついているから、
傷を治すことに専念したほうがいい。
と、思うんだけど、
その過程で失うものもあるはずだ。
仕事が嫌なら仕事を辞めるとかになるだろうし。人間関係を手放すということでもあるし、立ち止まって病んでいる自分を見つめることにもなる。
苦しむくらいなら手放してほしいけど、苦しいから手放して、そこから本当に今以上の状態に戻ってこれるのだろうか。たぶん私もその人も、そういう不安がある。いろいろ怖い。
未来が見えない。
29日
週明けは、仕事のペースがつかめない。一難去ってまた一難というかんじ。寄せ書きしなくてはいけないものがあって、それを届けてくれた人がいてちょっと嬉しかった。だいたい最後に回されるのだが、今回はそうではなかったので。
夜に、母と電話する。
きのうの人、大丈夫だったかな。と思うが、連絡する勇気が出なかった。
〈人の生死を口に出すという事は それだけの問題があっての事なんです/それ程までに悩んでいたり 殺しの強いられる環境におかれたりして 初めて出る言葉ですから〉
(『MIND ASSASSIN(4)』収録「少年の幸せ」より引用)
マインドアサシン……90年代に少年ジャンプで連載されていた漫画。
あらすじ……町医者の奥森かずい。柔らかい物腰で語る彼は、人の記憶と精神を壊す能力を持った元暗殺者だった。かずいと、記憶の失われた同居人・虎弥太の暮らす医院には、今日も悩みを抱えた人たちがやって来る。
フルバのはとりを思い出すのだった。いや、マインドアサシンの方が、先なのだが。
古本屋で読んだ昔のジャンプに載っていて、気になって全部読みたくなったのだった。
扱われているテーマの9割が重くて、性犯罪の話も多い。今のジャンプでは難しい表現もあって驚く。
性犯罪は、魂の殺人っていわれるよね。だから「マインドアサシン」と銘打つ物語には、これくらい悲しい動機が必要なのかもしれない。
まだ続くのかと思いきやとりあえず5巻で終わりらしい。もったいないよ〜
この絶妙な絵柄と、淡々と話が進んでゆく静かな雰囲気が良いです。
二つ目に引用した台詞は、確かにそうだよなあと思った。なぜ殺すのかとか、なぜ死にたいのかとか、死の真相は当事者にしか分からない部分が大きい。