本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

今日で終わりだね。

ずっと使っていた電話も日常も、こんな、なし崩し的に、変わっていってしまうのか。それでいいのかな。でも惜しもうにも感謝をまとめようにも、とても時間が足りないの。

 

17日

スマホを機種変する!新しいスマホはミドリ色。すべり込みセーフ。ハート型のイヤフォンも買ってしまった……。

 

18日

なんだか眠たくて、コンビニで仮眠した。

昼からお休みをもらい、がん検診など。

検診に行った先で、お世話になった方々と再会した。最近のことなど話せた。職域の検診だったのだが、子宮頸がん検診だけはかかりつけのクリニックで受けてね〜と言われて受けられなかった。

そのあとすぐクリニックを予約。いつもと違うお医者さんだったのだが、最近検査結果も悪くないし、このまま予後が良さそうなら年一の検査にしてもいいかもね〜と言ってくれて、ちょっと嬉しい。受付の人もいつもより優しくて、嬉しい。病院にいるときの自分は少し不安なのだと思う。結果がいいことを願うばかり。

夜は練習。思いがけない悪いニュースを聞いてしまう。なぜ完璧な平和の時期は来ないのだろう?

 

19日

夜は練習。

 

20日

いろんな人にいろんな報告をする日〜自分のことを話すのは気が重い。でも温かく聞いてくれて嬉しい。

ずっと(普通のやりとりを)会話してみたかった人がいて、今日たまたま出くわす場面があった。

ごく短い時間だったけど二人で話すことができて、言いたいことも言えて、私としては良かった。

「本を読みながら、あなたのことを思い出しました」と言えたのも良かったし、全然別の話題で「自分もそういうのが良いです」という言葉を聞けたのも良かった。

少しだけど、ようやく本当の自分としてあなたと会話ができて嬉しかった。

 

21日

朝、練習。内容はいまいち。最近仕事でも習い事でも、年下の子らの扱いに悩む。迷走中。

終わったあと、先生に少しあいさつできて良かった。

昼からは海に行ったり花を買ったりする。カトルカールも行く。幸せを噛みしめる。いまは、私の人生においては私が主役で、私のためだけに生きられる時期。私が私として一番幸せでいられる時間。この時間がいつまでも続いて、このままの私でいられたらいいのに。

もう終わりだね。

 

 

高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』

狭いオフィスでの、狭い人間関係を描いた本。

『推し、燃ゆ』が「推し」という現代文化を反映させた作品だとすると、この作中で反映されている世相は「タイパ」かな?

長い時間をかけて作ったご飯が一瞬で消えてしまうこと、誰に合わせるわけでもなく自分の食べたいものを食べたときにようやく中枢が満たされること。

かゆいところに手が届くわかりやすさ、そして下衆さ。嫌すぎず、幸せすぎず、長すぎず。私たちの望む範囲内での理想のカタルシス。だった。

二谷が年の割に幼い気もしたが、まあそんなものなのかな。かわいそうなものほど可愛いと思うのはたちが悪いよね。私もそういうケがあるが……。

 

そういえばあの人も、二谷と同い年なんだなぁ。