本のある日記

本のある日記

日記・その時にあてはまる本・ことば・音楽。

カーテンの中で

10日

子宮頸がん検査と、乳がん検査。終えたことにほっとした。朝に通院したため遅刻して職場に着くと、たくさん人があらわれてあっという間に賑やかになる。溢れるほどの会話の後に電話がかかってきて、朝から何回か(部屋に)電話しました……と言われた。

人と話すのは苦手だが、人と話すことに救われている部分もたくさんあるなと思う。気持ちが自然にすっと立ち上がるような効用。

 

11日

習い事、前は4日だったから久しぶり。たまにすると練習は楽しい。

 

12日

予期せぬ訪ね人。しかも二人来る。私は普段、節電も兼ねて仕事部屋を薄暗くしているのだが(来客があるときは明るくする)、家でもそうなのかと尋ねられる。

そんなことない、でも明るすぎても心が落ち着かない。

そんな薄暗い部屋で誰かを待つ時間があって、待つということはとても苦手だ。確信がなくて、結果をお互いに委ね合っている場合はとくに。

 

帰りに、何かどうしてもどこか特別な異世界に行きたくなって、「漂白」(雑貨店)を初めて訪ねてみる。碧色のブローチを買った。

 

ミヒャエル・エンデ『夢のボロ市』をなんとなく手に取る。

 

薄すぎるワンピースに身をつつみ

きみは、存在しないものをさがしている。

どうやらぼくの孤独は

きみの孤独に惚れたらしい。

たばこの煙のなかに

きみの顔が見える。

もしも、あの言葉を言ってくれていたなら――

きみは言ってくれなかった。

 

ミヒャエル・エンデ『夢のボロ市 真夜中に小声でうたう』収録「孤独という名の女の子」より引用)

めちゃ良いやん……。後書きによると詩集というより、歌詞集、歌われるための言葉たちであるらしい。訳もすばらしい。

 

13日

人にすすめられて、恋愛タイプ診断をした。私はマニア(狂人的な愛……独占欲や嫉妬心が激しい)の数値が高かった……わかっていたけど……。

 

お題「我が家の本棚」